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映画「島にて」

映画『島にて』オフィシャルサイト

山形県酒田市に属する飛鳥(とびしま)のドキュメンタリー映画。配給は「スープとイデオロギー」や、今年三月に公開される知人の映画「ライフテープ」と同じく東風。

作品には島でたった一人の、卒業を控えた中学生が登場する。あるシーンで学生は、学校関係者や保護者、島民が集まるホールでインタビューを受けていた。「将来は何になりたいのか」と尋ねるインタビュアー。親や島民からの眼差しには期待が半分。学生は「アメリカに行き英語を学びたい」と言った。

最後のシーンで、学生は船に乗っていた。進学のため島を出た。

多くの地域に、少子高齢化や人口減少、医療格差などの問題が広がる今の時代。そう言った地域では住民や関係者の努力で暮らしがようやく維持される。映画の中で、制作側のインタビュアーが、飛鳥出身の女性に「この先、島はどうなると思いますか?」と尋ねた。明るい未来を手放しに語れる、そんな地域が今の日本にどれだけあるだろうか。

暮らしをよくするために生きる。よく生きる。ヒトにできることは、そういうことで、結果がどうなるにしたって、その積み重ねだ。(だから、この先どうなるか?という質問はナンセンスだ。)とか思ったが、所詮は安全な場所で暮らす都会育ちの人間の休日の、映画鑑賞の感想だ。

私は、淡々と構成されたドキュメンタリーが好きだ。わかりやすい起承転結はいらない。受け取り方が観客に委ねられているような、余白のある作品を気にいることが多い。

「委ねられている」と感じた通り、この映画の感想をFilmarksで見ると、人によって違う色の作品に見えているようで面白かった。

海とともに生きる人のドキュメンタリーでは他に、Apple TVで配信されている済州島の海女のドキュメンタリー「The Last of the Sea Women」を視聴したのを思い出した。

普段の生活では出会うことのない人の人生に出会うため、ドキュメンタリーを好んで視聴する。

#感想